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■ラッピング
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遊離砥粒を分散させた研磨剤を工作物と工具(ラップ)との間に介在させた状態で両者を擦り合わせる運動を行う研磨法。ガラスのラッピングでは平均粒径30〜10μmの砥粒と鋳鉄ラップが用いられる。ポリシングの前工程になる。 |
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■ラップ
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ラッピング用の工具。工作物形状に応じて平面、凹面、凸面などのラップがある。
鋳鉄ラップは形状の経時変化が小さく、比較的安価であるので一般に用いられる。工具鋼製のラップは砥粒の転動性がよいといわれる。金属イオンによる汚染を嫌ってガラスやセラミックを用いる場合もある。
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■ラップ長
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ラッピングにおいて工作物上の一点が工具との相対運動で描く軌跡の長さ。
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■ラップ盤
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ラップ用研磨装置の総称。平面、凹凸の球面・非球面、球、ねじ、歯車など種々の適用対象があり、それに応じて名称、形態に様々なものがある。
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■ラップ焼け
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ラッピング中に研磨剤や研磨液の不足などにより、発熱が生じて研磨面が変色し、組織・構造・材料特性が変化すること。
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■リーディングエッジ
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研磨加工における工作物と工具の相対運動で、工作物の運動方向の先端をなす部分。
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■リセス皿
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レンズやプリズムなどの工作物をリセスチャックするために貼付け個所を座ぐった皿。
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■リセスチャック
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座ぐり加工した皿にレンズなどの工作物を貼付けて保持すること。
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■リテーナリング
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工作物をプレートに固定して研磨する際に工作物の外周にセットするリング状のジグ。工作物とともに工具と接して同時研磨される条件にして工具面の変形に原因するリーディングエッジの過研磨や端だれを防ぐような用い方や、同時研磨を避ける条件にして研磨抵抗で工作物がプレート上でずれることを防ぐ、あるいは、はく離を防ぐといった用い方がある。
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■粒度
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砥粒の大きさと分布を段階的に表示した数値で、数値が小さいほど砥粒径は大きい。篩(ふるい)の1インチ口当たりの穴の数が粒度数とされており、粗粒はふるい分け試験、微粉は拡大写真法で分級される。JISに沈降法または電気抵抗法を用いる場合の規定がある。
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■両面ラッピング
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両面を同時に加工して平行平板などを作製するラッピング法。
Siウエハ、水晶フィルター基板、磁気ディスク用ガラス基板、マスク用ガラス基板などの作製に適用されている。
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■両面ラップ盤
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両面ラッピングを行う加工装置の総称。工作物よりも薄いキャリヤあるいはケージの穴に入れた工作物を2枚のラップで挟むようにしてキャリヤや工作物に自転・公転運動を与えて研磨を行う。2枚の工具が静止してキャリヤが自転・公転する2ウェイタイプ、それに2枚のラップの逆回転が加わる4ウェイタイプ、片方のラップだけ回転する3ウェイタイプがある。
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■リンス
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一般には純水などによる洗浄を指す。研磨終了時の研磨剤やパーティクルの洗浄、エッチングや化学洗浄時の複数の薬液を使用する場合の薬液の混入・劣化を防ぐための洗浄などがある。容器に純水をオーバーフローさせて浸漬する方法、シャワーによる方法が用いられる。
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■レジノイド砥石
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熱硬化性合成樹脂を結合剤に用いた砥石で、ビトリファイドボンド砥石やメタルボンド砥石に比べて弾性が大きい。
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■レンズ研磨機 |
光学レンズや反射鏡を製作する際に用いるラッピングやポリシングの研磨機の総称。オスカー式研磨機はその代表例。 |
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