問17 貴社(事業所)で困っている研削加工の問題点は何ですか。被削材とその問題点を下記から選択し記号で答えてください。なお、問題点は複数記入されて結構です。
(例: ステンレス鋼をcBN砥石で内面研削するときに、研削割れ・びびりが発生する)
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円筒研削 |
平面研削 |
内面研削 |
成形研削 |
被削材 |
問題点 |
被削材 |
問題点 |
被削材 |
問題点 |
被削材 |
問題点 |
一般
砥石 |
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cBN
砥石 |
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3(例) |
DF(例) |
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ダイヤ
砥石 |
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被削材
1.炭素鋼 2.合金鋼 3.ステンレス鋼 4.工具鋼 5.耐熱鋼 6.一般鋳鉄
7.ダクタイル鋳鉄 8.鋳鋼 9.ステンレス鋳鋼 10.耐熱鋳鋼 11.耐熱合金
12.アルミニウム 13.チタン 14.マグネシウム 15.銅 16.ニッケル 17.超硬合金
18.ガラス 19.セラミックス 20.複合材料 21.その他( )
問題点
A.形状精度不足(a平坦度 b.平面度 c.平行度 d.端面だれ e.円筒度 f.真円度)
B.表面粗さ大 C.研削焼け D.研削割れ E. ワークの反り、変形 F.
びびり
G.寸法のばらつき H.砥石の破損、異常消耗 I. 砥石寿命 J. 実研削時間
K.ツルーイング・ドレッシング L.粉塵発生 M.使用済み砥粒・加工屑
N.研削油剤の選定 O.廃液の処理 P.その他( )
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集計結果
砥石による被削材とその研削加工における問題点を集計した結果を図51〜図59に示す。図51に示すように一般砥石で研削が行われている素材としてはステンレス鋼23%(40件)、合金鋼19%(34件)、炭素鋼15%(26件)、工具鋼14%(25件)と鋼系が多くを占めている。非鉄金属ではアルミニウムが8%(14件)となっている。これらの素材の研削における問題点として図54、57に示すように形状精度が得にくい24%(59件)、ワークの反り11%(26件)、びびり10%(25件)、表面粗さ大9%(23件)と製品の形状精度や加工面の状態に関する問題点が多い。次いで砥石寿命10%(25件)、実研削時間7%(17件)と加工能率に関する内容であった。
図52にCBN砥石で研削が行われている素材の集計結果を示す。回答件数は44件と少ないが、工具鋼28%(12件)、ステンレス鋼14%(6件)、合金鋼12%(5件)である。CBN砥石は難加工材に有効な砥石として活用されるが、耐熱鋼、耐熱合金、ニッケルなどの難加工の素材に対しそれぞれ12%(5件)への活用があった。
研削加工における問題点として図55、58に示すように形状精度が得にくい24%(14件)、次いで砥石寿命21%(12件)、ツルーイング・ドレッシング14%(8件)である。ツルーイング・ドレッシングは工具鋼の研削に問題点が見られたが、効果的に行う方法が見出せないこともあり、今後も検討すべき課題があると思われる。その他、表面粗さ大12%(7件)、研削焼け9%(5件)、寸法のばらつき9%(5件)となっている。
図53にダイヤモンド砥石で研削が行われている素材の集計結果を示す。回答件数は77件である。ダイヤモンド砥石は超硬合金37%(28件)、セラミックス35%(27件)が主で他の素材への活用は少ない。
研削加工における問題点として図56、59に示すように形状精度が得にくい21%(27件)、次いで砥石寿命16%(20件)、ツルーイング・ドレッシング10%(13件)である。CBN砥石と同様にダイヤモンド砥石はツルーイング・ドレッシングを効果的に行う方法が見出せないことから検討すべき課題も多い。その他、研削割れ8%(10件)、表面粗さ7%(9件)となっている。
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(その他)ダイヤモンド砥石、プレハードン鋼、ナイロン |
図51
図52
図53
(その他)ミスト発生、研削面の伸びによる変型、チャッキングによる歪み(磁石の効かない材料) |
図54
図55
図56
図57 砥石ごとの被削剤別問題点(一般砥石)
図58 砥石ごとの被削剤別問題点(CBN砥石)
図59 砥石ごとの被削剤別問題点(ダイヤ砥石)
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