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電子ビーム蒸着は高真空雰囲気の中で、蒸発材料をるつぼに入れ、電子ビームをるつぼに照射し、るつぼに入っている蒸発材料を加熱蒸発させます。蒸発源の上部に置いた基板に蒸発材料が堆積して薄膜を形成します。
電子ビーム蒸着は抵抗加熱蒸発源に比べて高温の材料や粉末材料の蒸着に適しています。蒸発源の材料は、タングステン、タンタル、モリブデンのような高融点金属が用いられますが、高温で残留ガス中の酸素、水、一酸化と反応して酸化物を形成して蒸発源材料の消耗が激しく、蒸発した酸化物が不純物として膜中に混入してしまいます。電子ビーム蒸着では、電子線にすると当たった箇所のみを局所的に加熱溶融させることで、蒸着源自身が蒸発したり、蒸着材料との合金化が生じません。
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