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X線光電子分光測定法(X-ray Photoelectron Spectroscopy 略称 XPS)は、X線を試料に照射することで励起・放出される光電子を検出器で取り込み、試料の構成元素を分析する評価法です。ESCA(Electron Spectroscopu for Chemical Analysis)とも呼ばれています。
原子番号が3番目のLi以上(1番目と2番目のH、Heを除いた)の全元素が分析対象となります。検出限界は、0.1at.%(原子%)までです。チャージアップの影響が少なく、金属、絶縁体、半導体、有機物などほとんどすべての固体材料が測定可能です。
光電子がエネルギーを失うことなく固体中から真空中まで脱出できるのは表面近傍数nm程度の深さまでのものに限定されます。しかしながら、イオンスパッタリングと組み合わせて、掘りながら分析することで深さ分析も可能となります。
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