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 ■ 射出成形データベースについて

射出成形は、成形法そのものに大きな自由度があり、成形結果もそれによって大きく左右されるという特性を有しています。
そのため、現状では熟練した技能者の永年の経験が成形法案設計には不可欠となっています。しかしながら、近年では人手不足からくる高齢化に伴う熟練技能者の減少により、特に中小成形業者においては、これらの技能の伝承が急務とされています。
加えて、機能材料などの新素材成形技術の開発、薄肉化、高精度化、高品位化、低コスト化などの要求があり、それらに合わせた技術の進展も必要とされています。

 折りしも、昨今の技術の海外流出とそれに伴う国内産業の相対的競争力の低下が危惧され、プラスチック成形についても、その技術を高度化させることが急務となっており、その方策として精密成形に関わる技術を把握し、品質改善・生産効率向上を図ることが有効ではないかと思われます。

 精密成形は、金型、成形機、樹脂を単独に取り扱っても成功させることはできません。これら三つの要素をトータル的に扱わないと精密成形の技術は確立しないのです。

 そこで、本データベースでは、これら三つの要素に関わる専門技術者が結集し、成形に関わる企業動向を把握した上で、精密成形を技術として確立するための方法や試験を考え、それにもとづいて、成形および設計現場で活用される技術情報を提供します。