■ 研削加工とは
きわめて硬い砥粒を用いた加工は研削と研磨に大別される。
一般には定寸切込み加工で形状を仕上げるのが研削加工で、定圧加工で表面粗さを向上させるのが研磨加工とされている。
研削加工は研削盤に取り付けた砥石によって工作物表面を削る加工法である。
研削では砥石の周速は工作物の相対速度に比べて非常に早く、削り代も数ミクロン程度と微小であるので表面粗さがサブミクロン以下の精密加工が可能で、大量生産にも適用でき、わが国の製造業を支える重要な技術のひとつである。
砥石は硬度の大きい1mm以下の粒径を持つ砥粒を結合材で固めて円盤状にしたもので、これを回転させ工作物表面に接触させて削る。砥粒が表面を削る現象は切削と同じであるが、一つ一つの砥粒が小さく、砥粒が円周表面に均等に並んでいるわけでもないので、ランダムな多くの刃が同時に切削に関係していると言える。
砥石が工作物を削る方向によって、プランジ研削とトラバース研削にわけられる。
平面を研削する方法を平面研削、円筒の外周面を研削する方法を円筒研削、円筒内周面を研削する方法を内面研削と言っている。円筒の場合に工作物を機械的に固定しないで砥石、調整車および受板で工作物の軸心を出す方法に芯無し研削法がある。
|