価値は意味から、意味は関係性から生まれる。
構想設計革新イニシアティブ
The Initiative for Design Evolution

問題意識

高品質・高信頼・低価格で日本のものづくりが国際的に確実に勝てる時代は終わった。新しいものづくりへのマインドセット変革が必要。その変革への導火線は超上流設計。

という思いから内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)/革新的設計生産技術「チーム双方向連成を加速する超上流設計マネージメント/環境構築の研究開発」プロジェクト(DMCT)(2014-2016)を行ってきました。

超上流設計とはSIP革新的設計生産技術の基本計画に記載があった用語で、工学的な機能設計の更に上流を指しています。我々は、顧客起点の価値を探索し、ターゲットや商品コンセプトを決めた上で、有効な要求機能を定義し、それを工学的機能の担保により、設計仕様として決定するまでの部分を構想設計と呼んでいます。

DMCTプロジェクトでは設計工学の従来のアンチテーゼからの脱却のため、以下に示す実験を行いました。

これらの実験から得られた研究成果を広く企業や社会で活用いただくため、「構想設計支援に関わる研究開発成果の橋渡し促進」と「企業及び社会実装のための啓蒙活動」を目的とする構想設計革新イニシアティブの活動を立ち上げます。

展示会等で名刺交換させていただいた方々を中心にお声掛けしますので、もしご興味がございましたら、本活動にご参加いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

設計研究及び活動への従来のアンチテーゼ

  • 設計も製造もしていない研究機関の設計研究のあり方。
  • 従来の設計工学はポストコンペティティブな内容の整理・分析だったので役に立たなかった。(東大名誉教授 中島尚正氏)
  • モノを決めないと設計思考が出来ない。設計研究がモノ開発になってしまう。製造プロセス研究は良くても、設計プロセス研究は認められない。
  • 設計の秘匿情報により、設計プロセスの業界横断的な活動が出来ない。
  • デザイン、設計というターミノロジーにより、欧米で動いているデザイン思考的方法に日本企業が乗り遅れている。
  • デザイン(設計)・技術・ビジネスの統合的視点が弱い。縦割り組織化による設計開発の全体最適が弱い。
  • ⇒産総研が仮説を立て、先駆的ユーザ(コンソ)の反応を参考に、企業をその気にさせる研究開発。構想設計プロセスの業種問わずの共通性に着目。
ポストコンペティティブ
研究からの脱却

実験1:三位一体型研究開発


・デザイン・技術・ビジネスの
統合的視点のメニュー化
・モノ規定設計研究からの脱却
・設計プロセスの業界横断的な活動

実験2:構想設計コンソーシアム


・顧客起点での設計開発
の全体最適化
・デザイン思考的方法の
研究開発

実験3:デザイン思考の手法化・道具化

デザイン思考

「人々が生活のなかで何を欲し、何を必要とするか」「製造、包装、マーケッティング、販売及びアフターサービスの方法について、人々が何を好み、何を嫌うのか」これら2項目について、直接観察し、徹底的に理解し、それによってイノベーションに活力を与えること
ティム・ブラウン(デザイナ-、IDEO社 CEO)

我々の定義と仮説

  • デザイナーの思考や方法を参考にした非デザイナー(製造、調達、総務等)のための手法
  • 絵が描けなくても右脳思考が可能な道具があれば左脳右脳バランス思考へ
  • 仮説40%で試行し、反応を参考に前に進む対話的方法
  • デザイン思考の手法化・道具化の研究開発そのものがデザイン思考
  • 現状の顧客観察では不十分で軸変換思考が重要なのではないか?
デザイン思考の不足

構想設計に関わる問題意識

モノのスペックに偏った設計、顧客やマーケットとの対話不足、ウォーターフォール型開発プロセスの限界、縦割り組織の硬直化による部署内局所最適化による弊害など、日本のものづくりの技術的優位性を市場競争力の優位性に繋げるための課題解決が、いま求められている。


下流チームも入れて
上流設計する

設計仕様への関係性マッピング

  • 期待仮説の不確実性(顧客リサーチ能力)とデザイン・設計の最適性(実現担保能力)
  • 設計仕様を中心に、その上流とその下流を何とかマッピングする手法・ツール開発
  • 評価軸は構想設計への協業者・考慮項目・設計評価軸の多様性とプロセス効率

上流設計メンバ数増大に
伴う効率悪化の打開

構想設計プロセスと開発テーマ


年次展開計画

デザインブレインマッピング手法については書籍出版予定。産総研が事務局の産業技術連携推進会議デザイン分科会*を活用した展開を行う。
*全国都道府県公設研のデザイン研究者ネットワーク


目的

1.構想設計支援に関わる研究開発成果の橋渡し促進

2.企業及び社会実装のための啓蒙活動を行う。

活動概要

1.構想設計革新イニシアティブニュースレターの配信

登録者に最新の成果、イベント等を案内するニュースレターの配信を行います。

2.年一回のシンポジウムによる研究成果の公開

研究成果の企業及び社会実装のための啓蒙活動の一環として、年一回、公開シンポジウムを行い、研究成果の公開を行います。

3.サンプル提供制度による研究成果の試用

サンプル提供制度(有償)により試用を行う企業を募り、応用ポテンシャルと効果の検証や、プロトタイプの改良を行うと共に、橋渡し企業の探索を行う予定です。

以下は研究成果の一つ「構想設計の手法と道具」に関わる説明図です。

「構想設計の道具と手法」の守備範囲



4.問題解決デザインに関わる技術コンサルティング

産総研の制度を用いて、デザインブレインマッピング(DBM)を用いた問題解決デザインに関わる技術コンサルティング(有償)を行います。

関係性をデザイン
する協業の道具

デザインブレインマッピング

  • ‘09年に新日鐵技術開発本部栗山幸久氏(現・東大人工物工学RC教授)から、制御システムの構想設計で現場知見を得るのに苦労したと伺ったのが開発の発端。
  • DBMは、属性間の関係に着目して、上流設計に参画する様々な専門領域の関係者の知識やアイデア等の暗黙知を明示的に可視化・共有することで、チーム間双方向連携を支援する手法。
  • 協調や協業を目的にしている点が、既存ツールとの大きな違い。
  • クイックマニュアル、操作方法ムービー、マニュアル・チュートリアルを整備しており、PCが得意ではない方でも敷居感なく、気軽に使えます。

ワークショップとは?

  • 参加者全員が同じ土俵で意見しあい、共に創造したり作業すること。
  • 上下関係や立場の違いを超えて、お互いの意見を尊重し合い、フラットな関係で議論する事で、腹落ちする合意形成を行う。
  • 通常、ファシリテーターの誘導の下、ポストイットにより意見を束ね、意見集約を行う。
  • 個人ワーク⇔チームワーク⇔全体ワークで構成される。

従来の手法の欠点として、以下が指摘されている。

  • ファシリテーターの属人性に左右されがちで、強引な誘導をされるケースも少なくなく、その結果、参加者が当事者意識を失う危険性。
  • ポストイットの使用のため、ワークショップ過程が残らず、議論の振り返りが困難。その場限りのガス抜きで終わる危険性。
  • これらのアナログ的方法による効率の悪さ。

本ワークショップでは産総研開発のデザインブレインマッピングツール(DBM)を参加者全員が用いる事で、上記欠点を除外する形で実効性を確保して実施する。

DBMを活用したワークショップ


DBMワークショップの実績と産総研の役割

  • 産総研 構想設計コンソーシアム(企業6社)の会合(計37回(合宿3回含む)で検証。
  • 山口県 木原製作所の「最高の製品・開発企画プロジェクト」での実製品開発での検証、他。
  • DBMワークショップ手法の内容で書籍出版の話が進行中。

産総研の役割

  • 企業などで課題を抱える当事者チームが、問題解決の方法を自ら考え、彼らが納得する問いと答えに到達出来るように、DBMワークショップを用いた問題解決デザインに関わる技術コンサルティングを行う。

共同研究等で解決仕様を導くプロセス支援を行っています。
ご相談等お待ちしております。


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